任意売却のメリット
- 売却金額が競売よりも高くなることが多い
- 残債の返済が少なくなる
任意売却後に残ってしまった債務は、債権者（各金融機関や抵当権者等）との協議により、現実的な返済方法を話し合い、対応してもらうことができます。また、任意売却は比較的短期間で処理できる為、延滞金を最小限にすることも可能です。
- 引っ越し代が捻出できる
債権者は、所有者の意思を尊重してくれる傾向にあり、また競売よりも高く売却できるために任意売却には積極的に応じてくれます。
また、金融機関は、所有者が任意売却をしてくれれば競売よりも多くのお金を回収できるため、売却代金から引っ越し費用などの諸費用を捻出することを認めてくれます。
また、引越し日も購入者との話合いで決めることができます。
- プライバシーを守ることができる
任意売却は、一般的な不動産売却と同様の販売活動を行います。そのため、近隣や勤務先などにご事情を知られることなく、ご自宅の売却を行うことができます。もし、既に競売開始決定通知が届き、一旦情報が公開されてしまった場合でも、任意売却に切り替える手続を経て、競売を取下げることが可能です！その場合、競売情報は削除され、プライバシーは保たれます。
- 精神的に負担が少ない
任意売却の場合、ご事情を知られることなく売却できます。新聞やインターネットにご自宅が競売になっていることが公開されるのは嫌なものです。金額面でも、任意売却の方が有利です。競売より高い金額で売却が可能な為、残債を減らすことができますし、税金や管理費・修繕積立金などの滞納も売却価格からまかなうことができます。引越代の心配をすることなく、色々な面で精神的負担は少ないと言えます。
- 税金の一部が経費として認められる
任意売却を選択される方のほとんどは、住宅ローン以外に、税金（固定資産税など）の滞納があります。税金を滞納すると、役所はその不動産に差押え登記を行います。差押えの登記がなされていると、そのことが登記簿謄本に記載されます。
こうなると、任意売却に限らず通常の売却もできません。ここでも任意売却のメリットがあります。それは、売却代金から滞納している税金を支払ってもらえるのです。
任意売却のデメリット
- 個人信用情報に延滞履歴が記録される
住宅ローンを3ヶ月以上滞納した場合には、信用情報に事故情報が記録される、いわゆるブラックリストに載る状態となる点に注意が必要です。
延滞の記録が残ると、新たにカードを作ったり、ローンを組んで車を購入したりできなくなります。また、携帯電話の購入も難しくなることもあるようです。もちろんこれは競売になっても延滞の記録は残りますので、任意売却であっても競売であっても同様とお考え下さい。また、任意売却をしたので個人信用情報に延滞の報告が上がらないわけではありませんのでご注意下さい。
- 共同名義人・連帯保証人の同意が必要
任意売却の手続きを進めるためには、所有者の意志に加えて、共同名義人・連帯保証人の同意を得ておく必要があります。
たとえば、配偶者が連帯保証人になっている場合には配偶者の同意、共同名義人として親の名前がある場合などには親の同意も必要です。
住宅ローンの返済義務は、ご自身だけではなく連帯保証人も同時に背負うことになるため、任意売却後のローン残債や返済計画などを事前に話し合っておかなければなりません。
離婚などで元配偶者と連絡が取れず、同意が得られないケースも多くなっています。
- 債権者（住宅ローンを借りた銀行）と会わなければならない
住宅ローンを滞納している債権者（銀行）と顔を合わせるのは精神的にも負担になることがあります。
また、任意売却の後にも住宅ローンが残る場合は、決済の時に今後の支払いについての説明が求められます。
まずは、支払える範囲で返済を続ける意思表示をしなければなりません。いずれにしても、誠意をもって対応する必要があります。なお、固定資産税の滞納があれば役所の方も決済場所まで徴収に来られます。
- 競売までの時間制限がある
任意売却は、競売になるまでの時間との勝負といえます。そのため、購入希望者の内見の申し込みに出来るだけ早く対応する必要があります。
スムーズに任意売却を成功させるためにも、所有者の方に販売活動のご協力いただく必要があるのです。
また、中には任意売却するのを他人に知られたくないという方もいらっしゃると思います。しかしながら、上記のように販売活動に協力していただく必要もあり、近隣の方に知られてしまう可能性は否めません。この辺りは、通常の売却と変わりありません。ただ、優良な業者であれば、依頼者の希望に出来る限り沿った販売活動を行うので、望まなければチラシなどで大々的に広告されることなどはありません。
